間質性肺炎
間質性肺炎とは?
間質性肺炎は、肺が硬くなってしまう病気の総称です。
肺は、酸素を取り込んで体に必要なエネルギーを生み出す大切な臓器です。健康な肺はスポンジのようにやわらかく、呼吸に合わせて膨らんだり縮んだりしています。
この肺の中には「肺胞(はいほう)」という小さな袋がぎっしり詰まっていて、その袋と袋のすき間が「間質(かんしつ)」です。例えていうなら、部屋内部の空間が肺胞で、部屋を形作っている柱や壁が間質となります。
肺は、酸素を取り込んで体に必要なエネルギーを生み出す大切な臓器です。健康な肺はスポンジのようにやわらかく、呼吸に合わせて膨らんだり縮んだりしています。
この肺の中には「肺胞(はいほう)」という小さな袋がぎっしり詰まっていて、その袋と袋のすき間が「間質(かんしつ)」です。例えていうなら、部屋内部の空間が肺胞で、部屋を形作っている柱や壁が間質となります。
間質性肺炎になると、この間質という部分に炎症が起き、やがて硬く分厚くなってしまいます。その結果、肺全体が硬くなって動きが悪くなり、呼吸をしてもガス交換がうまくできなくなるために酸素を取り込めなくなってしまうのです。間質性肺炎には、原因がわからないものと、原因がはっきりしているものがあります。
間質性肺炎の症状
間質性肺炎は、初期にはほとんど症状がないこともありますが、病気が進むと特徴的な症状が現れてきます。
特に、風邪でもないのに長引く咳や、少し体を動かすと息が切れる場合は注意が必要です。
特に、風邪でもないのに長引く咳や、少し体を動かすと息が切れる場合は注意が必要です。
・乾いた咳(空咳)が続く
痰が絡まない、「コンコン」という乾いた咳が長く続くのが特徴です。ひどい場合は、夜間や朝方に咳が止まらなくなることもあります。
市販の咳止めがあまり効かないことが多いので、このような咳が2週間以上続く場合は、一度当院までご相談ください
痰が絡まない、「コンコン」という乾いた咳が長く続くのが特徴です。ひどい場合は、夜間や朝方に咳が止まらなくなることもあります。
市販の咳止めがあまり効かないことが多いので、このような咳が2週間以上続く場合は、一度当院までご相談ください
・階段や坂道で息切れする
以前は平気だったのに、少し体を動かすだけで息苦しくなったり、息が切れたりするようになります。これは、肺が硬くなり、十分な酸素を取り込めなくなったために起こる症状です。
病気が進行すると、じっとしていても息苦しさを感じるようになる場合があります。
以前は平気だったのに、少し体を動かすだけで息苦しくなったり、息が切れたりするようになります。これは、肺が硬くなり、十分な酸素を取り込めなくなったために起こる症状です。
病気が進行すると、じっとしていても息苦しさを感じるようになる場合があります。
・疲れやすくなった
身体を動かすたびに息切れがするため、活動量が減り、以前より疲れやすくなったと感じる方もいらっしゃいます。
これは、全身に十分な酸素が行き渡らないことが原因の一つと考えられます。
身体を動かすたびに息切れがするため、活動量が減り、以前より疲れやすくなったと感じる方もいらっしゃいます。
これは、全身に十分な酸素が行き渡らないことが原因の一つと考えられます。
間質性肺炎の原因
間質性肺炎には、さまざまな原因があります。原因を特定することは、適切な治療法を選ぶ上で非常に重要です。
原因不明の「特発性間質性肺炎」
特発性間質性肺炎(IPF)は、原因がはっきりわからない間質性肺炎です。難病に指定されており、主に中高年の男性に多く見られます。
病気が進みやすいため、早めの診断と治療がとても大切です。
特発性間質性肺炎(IPF)は、原因がはっきりわからない間質性肺炎です。難病に指定されており、主に中高年の男性に多く見られます。
病気が進みやすいため、早めの診断と治療がとても大切です。
原因がはっきりしている間質性肺炎
以下のように、さまざまな原因で間質性肺炎は起こります。
以下のように、さまざまな原因で間質性肺炎は起こります。
・膠原病に伴う間質性肺炎
関節リウマチや強皮症などの膠原病が原因で、間質性肺炎が起こることがあります。
関節リウマチや強皮症などの膠原病が原因で、間質性肺炎が起こることがあります。
・薬剤性間質性肺炎
一部の薬の副作用として発症することがあります。特定の薬を服用中に咳や息切れを感じたら、すぐに医師にご相談ください。
一部の薬の副作用として発症することがあります。特定の薬を服用中に咳や息切れを感じたら、すぐに医師にご相談ください。
・過敏性肺炎(アレルギーによる間質性肺炎)
カビや鳥の羽毛などを繰り返し吸い込むことで、アレルギー反応が起き、間質性肺炎になることがあります。
カビや鳥の羽毛などを繰り返し吸い込むことで、アレルギー反応が起き、間質性肺炎になることがあります。
当院の間質性肺炎の検査・診断方法
当院では、問診から精密な画像検査まで、間質性肺炎の診断に必要な専門的な検査を迅速に行うことができます。
磐田市近郊にお住まいで、間質性肺炎の可能性をご心配されている方は、お気軽にご相談ください。
磐田市近郊にお住まいで、間質性肺炎の可能性をご心配されている方は、お気軽にご相談ください。
・診察と聴診
まずは、いつからどんな症状があるか、詳しくお話を伺います。その後、聴診器で肺の音を聴き、「捻髪音(ねんぱつおん)」という特別な音がしないかを確認します。これは、髪の毛をこすり合わせたような「パチパチ」という音で、硬くなった肺で聴こえることがあります。
まずは、いつからどんな症状があるか、詳しくお話を伺います。その後、聴診器で肺の音を聴き、「捻髪音(ねんぱつおん)」という特別な音がしないかを確認します。これは、髪の毛をこすり合わせたような「パチパチ」という音で、硬くなった肺で聴こえることがあります。
・血液検査
血液検査で、膠原病のマーカーや、間質性肺炎に関連する炎症がないかなどを調べます。これによって、原因を特定する手がかりを得ることができます。
血液検査で、膠原病のマーカーや、間質性肺炎に関連する炎症がないかなどを調べます。これによって、原因を特定する手がかりを得ることができます。
・画像検査(胸部X線検査)
間質性肺炎の診断に最も重要なのが、肺の写真を撮る画像検査です。
レントゲン検査を行い、全体の状態を大まかに確認します。
間質性肺炎の診断に最も重要なのが、肺の写真を撮る画像検査です。
レントゲン検査を行い、全体の状態を大まかに確認します。
間質性肺炎の治療法
間質性肺炎の治療は、その原因や病気の進み方によって異なります。
当院では、患者様一人ひとりの状態を丁寧に診察し、最適な治療計画を提案します。
当院では、患者様一人ひとりの状態を丁寧に診察し、最適な治療計画を提案します。
原因がはっきりしている場合
膠原病や薬剤性など、原因がわかっている場合は、その原因に対する治療を行います。
たとえば、膠原病が原因なら、その治療を連携病院と協力して優先的に進めます。
膠原病や薬剤性など、原因がわかっている場合は、その原因に対する治療を行います。
たとえば、膠原病が原因なら、その治療を連携病院と協力して優先的に進めます。
特発性間質性肺炎(IPF)の場合
原因がわからない特発性間質性肺炎(IPF)の治療は、病気の進行をできるだけ遅らせることが主な目的となります。
原因がわからない特発性間質性肺炎(IPF)の治療は、病気の進行をできるだけ遅らせることが主な目的となります。
・抗線維化薬
肺が硬くなるのを抑えるお薬です。「オフェブ」や「ピレスパ」などがあり、毎日服用することで病気の進みを穏やかにすることができます。
肺が硬くなるのを抑えるお薬です。「オフェブ」や「ピレスパ」などがあり、毎日服用することで病気の進みを穏やかにすることができます。
・症状を和らげる治療
咳や息切れなどのつらい症状を抑えるための治療も行います。必要に応じて、吸入薬や酸素吸入を導入することもあります。
咳や息切れなどのつらい症状を抑えるための治療も行います。必要に応じて、吸入薬や酸素吸入を導入することもあります。